Codexとは、OpenAIが提供するAIエージェントで、コードを読んで書き換え、コマンドを実行し、テストやレビューまでを任せられます。ChatGPTのすべてのプラン(無料プランを含む)に含まれていて、ChatGPTのデスクトップアプリ、ターミナル(Codex CLI)、エディタの拡張機能、クラウドのどこからでも使えます。

このページでは、Codexで何ができるのか、どういう仕組みで動くのか、料金、始め方、うまく使うコツまでを順に説明します。事実はすべて、2026年9月29日にOpenAIの公式ドキュメントと公式の発表で確認したものです。Codexは毎週のように更新されるため、料金や対応プランは公式ページもあわせて確認してください。

Codexを一言でいうと

Codexは「作業をやり切るChatGPT」です。ChatGPTにコードの書き方を聞くと、答えのコードが返ってきます。それを自分のファイルに貼り付け、動かし、エラーが出たらまた聞く、という往復は人間の仕事です。Codexはこの往復を自分で回します。ファイルを開いて書き換え、テストを走らせ、失敗したら原因を調べて直し、最後に「何を変えたか」と差分を見せてくれます。

2026年7月9日に、それまで別のアプリだったCodexはChatGPTのデスクトップアプリに統合されました(公式の更新情報)。いまのChatGPTデスクトップアプリには、次の3つの使い方があります。

使い方 向いていること(例)
Chat 質問や相談を会話で進める(質問する、アイデアを出す、文章を直す)
ChatGPT Work 成果物を指定して、仕上がったものを受け取る(資料を作る、ファイルを分析する)
Codex 開発ツールを使い、技術的な中身まで見ながら進める(不具合を直す、テストを走らせる、レビューする)

ChatGPT WorkとCodexはできることが重なっていますが、見せ方が違います。Workはgitやシェルのコマンドなどの技術的な情報を隠して、完成品を中心に見せます。Codexは差分やレビューの画面、実行したコマンドまで表示します。公式ドキュメントも、Codexに慣れているなら資料作りなどの仕事にCodexを使い続けてよいとしています(Use ChatGPT)。

Codexでできること

公式ドキュメントに載っている機能のうち、多くの人に関係する6つを紹介します。

1. 知らないコードを読んで説明する

リポジトリを開いて「このプロジェクトについて教えて」と頼むと、Codexはファイルを読み、構成や処理の流れ、どこに何が書いてあるかを説明します。引き継いだコードや、久しぶりに触るコードの把握に向いています。

2. 機能を実装する・不具合を直す

「このボタンを押したときのエラーを直して」のように頼むと、原因を探し、ファイルを編集し、テストやビルドを実行して、動くところまで進めます。エラー画面のスクリーンショットや設計図の画像を一緒に渡すこともできます。

3. コードをレビューする

未コミットの変更、特定のコミット、ブランチ同士の差分を読み、問題を優先度つきで指摘します。レビューの間は作業中のファイルを書き換えません。GitHubと連携すると、プルリクエストに @codex review とコメントするだけで、チームメンバーと同じ形でレビューが投稿されます。GitHub上では、重大な問題(P0とP1)だけを指摘する設定になっています(GitHubでのレビュー)。

4. 複数の作業を並行して任せる

Codex cloudでは、タスクごとに隔離されたクラウド環境が用意され、複数の作業を同時に走らせられます。手元のパソコンでも、Git worktree(同じリポジトリの作業場所を複数に分ける仕組み)を使えば、変更がぶつからないように並行作業できます。大きな調査は、サブエージェント(専門の役割を持つ別のエージェント)に分けて進めるよう頼むこともできます。

5. 定期的な作業やCIに組み込む

デスクトップアプリとWebでは、決まった時刻に作業を走らせる「スケジュールされたタスク」を作れます。CLIの codex exec を使えば、対話せずにCodexを実行でき、スクリプトやCI(自動テストの仕組み)に組み込めます。

6. 開発以外の作業

デスクトップアプリのCodexは、ブラウザ操作、画面を見てアプリを操作するComputer Use(macOSとWindowsの対応地域)、ドキュメントやスプレッドシートの作成も扱えます。コードを書かない仕事でも、手元のファイルを渡して整理や資料作りを任せられます。

Codexの仕組み

計画して、実行して、確かめる

Codexは、指示を受けると自分で計画を立て、ファイルを読み、コマンドを実行し、その結果を見て次の手を決める、という流れを繰り返します。一問一答で終わるチャットとの一番の違いは、結果を自分で確かめながら進めることです。テストが落ちれば原因を調べ直し、直ったことを確認してから報告します。

サンドボックスと承認で、勝手な操作を防ぐ

Codexの安全対策は2層になっています(Agent approvals & security)。

  • サンドボックス: Codexが技術的にできる範囲を制限します。手元で動かす場合、既定では書き込めるのは作業中のフォルダだけで、ネットワークには接続しません
  • 承認: サンドボックスの外に出る操作(作業フォルダ以外の編集や、ネットワークを使うコマンドなど)の前に、Codexが止まって利用者に許可を求めます

既定の「Auto」では、作業フォルダ内の読み書きとコマンド実行は自動で進み、それ以外は承認を求めます。変更させずに相談や計画だけしたいときは、/permissions で読み取り専用に切り替えられます。Codex cloudでは、OpenAIが管理する隔離されたコンテナで動き、依存関係のインストールが終わった後の作業はインターネットにつながない状態で進むのが既定です。

どこで動かすかを選べる

デスクトップアプリでCodexのチャットを始めるときは、動かす場所を3つから選びます(Codex environments)。

場所 動き方
Local 今のプロジェクトのフォルダで直接作業する
Worktree Git worktreeで作業場所を分け、元のフォルダを汚さずに作業する
Cloud 設定したクラウド環境で動かす。パソコンを閉じても作業が続く

Codexを使える場所

使う場所 向いている作業
ChatGPTデスクトップアプリ(macOS・Windows、Linuxはプレビュー版) 手元のフォルダを開いて、複数の作業を並べて進める
Codex CLI(ターミナル) リポジトリの中で対話的に作業する、スクリプトやCIに組み込む
IDE拡張(VS Code、Cursor、Windsurf、Xcode、JetBrains) 開いているファイルや選択範囲を渡して、その場で編集・確認する
Codex cloud(ブラウザ) GitHubやGitLabのリポジトリを渡し、時間のかかる作業をクラウドで任せる
ChatGPTモバイルアプリ(Remote) つないだパソコンで動くCodexに、スマホから指示・承認する

このほか、GitHubのプルリクエスト、GitLab、Linear、Slackから作業を頼むこともできます。

Codex CLIはオープンソース(Apache-2.0ライセンス)で公開されています。IDE拡張とCodex cloudはオープンソースではありません(Open Source)。

「Codex」という名前の経緯

「Codex」という名前は、時期によって別のものを指してきました。古い記事を読むときに混乱しやすいので、OpenAIの発表と公式の更新履歴をもとに整理します。

時期 出来事
2021年8月 自然言語をコードに変換するAIモデル「OpenAI Codex」を発表。GitHub Copilotを動かすモデルだった
2023年3月 このCodexモデルの提供が終了
2025年4月16日 ターミナルで動くオープンソースのエージェント「Codex CLI」を公開
2025年5月16日 クラウドで動くエージェント「Codex」を研究プレビューとして公開
2026年2月2日 macOS向けの「Codexアプリ」を公開(Windows版は3月4日)
2026年7月9日 CodexアプリがChatGPTデスクトップアプリに統合され、無料プランを含む全プランで利用可能に

いま「Codex」と言えば、2025年以降のAIエージェントのことです。2021年のCodexモデルとは別物で、GitHub Copilotとも別の製品です。

出典: OpenAI Codex(2021年8月10日)、Codex が登場(2025年5月16日)、Codex changelog

料金と利用上限

Codexは単体では契約せず、ChatGPTの料金プランに含まれています。2026年9月29日時点の公式の料金ページの表記(米ドル)は次のとおりです。

プラン(月額) Codexの主な範囲
Free($0) デスクトップアプリで利用(順次提供)
Go($8) デスクトップアプリで利用(順次提供)
Plus($20) Web、CLI、IDE拡張、iOS、自動コードレビューやSlack連携
Pro($100から) Plusの5倍または20倍の利用量
Business(1人$20、年払い・2人以上) 管理機能つきのワークスペース。月払いは1人$25
Enterprise・Edu(要問い合わせ) 監査ログ、データ保持やデータ所在地の管理など

料金について知っておきたい点は4つです。

  • 利用量には上限がある: 送れるメッセージの数は、使うモデル、作業の大きさ、手元で動かすかクラウドで動かすかで変わります。似た作業でも消費量が違うことがあり、最新の上限と回復するタイミングは利用状況の画面で確認します
  • ChatGPT Workと上限を共有する: WorkとCodexは同じ利用枠を使います
  • 上限に達しても作業は途中で止まらない: 実行中のターンは、公正利用の範囲で最後まで続けられます。PlusとProは追加のクレジットを買って使い続けることもできます
  • APIキーでも使える: OpenAIのAPIキーでサインインすると、API料金の従量課金でCLI、SDK、IDE拡張を使えます。GitHubのコードレビューやSlack連携などのクラウド機能は使えません

また、GPT-5.5は2026年10月14日にCodexを含むChatGPTの全プランから提供終了になります。GPT-5.5を指定した設定やスケジュールがあれば、それまでに別のモデルに切り替える必要があります(Models)。

Codexの始め方

どこから始めても、ChatGPTのアカウントでサインインすれば使えます。手順は公式ドキュメントに基づいています。

デスクトップアプリで始める

一番手軽な方法です。

  1. ChatGPTのダウンロードページからmacOS版かWindows版を入れます
  2. アプリを開き、ChatGPTのアカウントでサインインします
  3. ChatGPTのメニュー(ドロップダウン)から「Codex」を選びます
  4. 作業したいフォルダを開くか、プロジェクトを作ります
  5. 「このプロジェクトについて教えて」のように、やりたいことを書いて送ります

ターミナル(Codex CLI)で始める

  1. macOSとLinuxは curl -fsSL https://chatgpt.com/codex/install.sh | sh でインストールします。npm install -g @openai/codex やHomebrew(brew install --cask codex)でも入れられます
  2. プロジェクトのフォルダで codex を実行し、「Sign in with ChatGPT」でサインインします
  3. やりたいことを入力します

Windowsでは、PowerShellのインストーラーを使います(Codex CLI)。

エディタ(IDE拡張)で始める

VS Code、Cursor、Windsurfでは拡張機能「Codex」を入れ、サイドバーのCodexのアイコンから開きます。XcodeとJetBrainsのIDEは、それぞれのAI機能の中でCodexを選びます(Codex IDE extension)。

クラウド(Codex cloud)で始める

  1. chatgpt.com/codex を開いてサインインします
  2. GitHubかGitLabをつなぎ、Codexが触ってよいリポジトリを選びます
  3. 環境設定で、リポジトリごとの環境(必要なツールや環境変数)を作ります
  4. 環境を選んで作業を頼み、終わったら要約と差分を確認して、プルリクエストにします

Codexをうまく使うコツ

OpenAIのベストプラクティスから、始めたばかりの人に効く5つをまとめます。

  1. 指示に4つの要素を入れる: 目的(何を変えたいか)、手がかり(関係するファイルやエラー)、制約(守るべきルール)、完了条件(テストが通る、など)。完璧な指示でなくても動きますが、あるほど結果が安定します
  2. 難しい作業は計画から: Plan modeを使うと、Codexが先に情報を集め、質問し、計画を立ててから実装に入ります。/plan か Shift+Tab で切り替えます
  3. AGENTS.mdにルールを書く: AGENTS.mdは、Codexが作業前に自動で読むルールのファイルです。ビルドやテストのコマンド、守ってほしい書き方を書いておくと、毎回説明せずに済みます。CLIの /init でひな形を作れます。同じ間違いを2回したら、ルールを足す合図です
  4. 繰り返す作業はスキルにする: 手順や参考資料をSKILL.mdにまとめておくと、Codexが必要なときに読み込んで使います
  5. 作業の前後でGitのコミットを作る: いつでも元に戻せるようにしておくと、安心して任せられます

Codexが向いている人・向いていない人

向いている人:

  • コードを書く作業を、指示とレビュー中心の進め方に変えたい開発者
  • 小さな修正やレビューなど、決まった作業を並行して任せたいチーム
  • すでにChatGPTを使っていて、追加の契約なしで試したい人
  • コードは書かないが、ファイルの整理や資料作りを手元のファイルごと任せたい人

向いていない人:

  • 変更内容を確認せずに、そのまま本番に反映したい人。Codexの出力は、差分とテスト結果を人が確かめる前提で使います
  • 会社のコードを外部サービスに出す許可を得ていない人。特にクラウドで動かす場合は、リポジトリへのアクセスを許可する必要があります

使うときの注意点

  • 結果は必ず確認する: Codexは作業のあとに要約と差分を示します。そのまま受け入れず、変更内容とテスト結果を確認してからマージします
  • 承認を求められたら中身を読む: ネットワークにつなぐコマンドや、作業フォルダの外への書き込みは、影響が大きい操作です
  • Computer Useは範囲を絞る: 画面を操作する機能は、プロジェクトの外のアプリや設定にも影響します。公式も、範囲を絞った作業に使い、許可を求める画面を確認するよう勧めています
  • 並列作業は利用枠を早く消費する: サブエージェントはそれぞれがモデルを使うため、1つのエージェントで進めるよりトークンを多く使います
  • 仕事で使うならプランを確認する: Business以上のプランは、既定でビジネスデータを学習に使わないと案内されています

よくある質問

Codexは無料で使える?

使えます。2026年7月9日の統合以降、無料プランでもChatGPTデスクトップアプリからCodexを使えます(順次提供)。ただし使える量は限られ、料金ページでCLI、IDE拡張、クラウドなどが明記されているのはPlus以上のプランです。

CodexとChatGPTの違いは?

ChatGPT(Chat)は主に会話で答えを返し、Codexはファイルの編集やコマンドの実行まで進めて成果物を作ります。いまはどちらも同じChatGPTのアカウントとデスクトップアプリで使え、Codexを選ぶと開発向けの画面になります。

CodexとGitHub Copilotの違いは?

別の製品です。2021年のCodexモデルはGitHub Copilotを動かすために使われていましたが、そのモデルは2023年に提供を終えています。いまのCodexは、2025年にOpenAIが公開したAIエージェントです。

CodexとClaude Codeの違いは?

どちらもコードを読み書きして作業を進めるAIエージェントで、CodexはOpenAI、Claude CodeはAnthropicが提供しています。同じ課題で実際に比べた結果はClaude CodeとCodexの比較ガイドにまとめています。

スマホからCodexを使える?

使えます。ChatGPTのモバイルアプリの「Remote」から、つないだMacやWindowsのパソコンで動くCodexに作業を頼み、操作を承認し、結果を確認できます。作業はパソコン側で動くので、パソコンは起動したままにしておきます。提供状況はアカウントやワークスペースの設定によって異なります。

WindowsやLinuxでも使える?

使えます。ChatGPTデスクトップアプリはmacOSとWindowsに対応し、Linux版は2026年8月からプレビュー版として提供されています。Linux版では、Computer Useなど一部の機能がまだ使えません。Codex CLIはmacOS、Linux、Windowsで動きます。

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