Claude Codeをスマホで使うなら、どの方法がよい?

結論から言うと、手元のPCにあるClaude Codeの続きをスマホから操作したいなら、まず公式のRemote Controlを使うのが最短です。ClaudeモバイルアプリのCodeタブまたはclaude.ai/codeから、ローカルのファイル、MCPサーバー、ツール、プロジェクト設定を引き継いだセッションへ接続できます。

PCを起動しておけない場合は、Anthropicのクラウドで動くClaude Code on the Webが向いています。スマホから大まかな目的だけを渡し、開発と知識作業をClaude Desktop側へ振り分けたい場合はDispatchが候補です。

Claude CodeだけでなくCodex、Cursorなどの複数エージェントや、複数プロジェクトの確認待ちをスマホからまとめて監督したい場合はAGI Cockpitに役割があります。ただし、Claude Codeの1セッションを遠隔操作するだけなら公式Remote Controlの方が単純です。

目的別の第一候補を先にまとめます。

やりたいこと 第一候補 コードが動く場所 PCの起動
手元のClaude Codeの続きをスマホで操作する Remote Control 手元のPC 必要
PCなしでGitHub上のタスクを開始・並列実行する Claude Code on the Web Anthropicのクラウド 不要
スマホから目的を渡し、CodeとCoworkへ振り分ける Dispatch 手元のClaude Desktop 必要
Claude Code以外も含む複数タスクを一覧で監督する AGI Cockpit 手元のPCと各CLI 必要

重要なのは、スマホはコードの実行場所ではなく、指示・確認・承認の画面だと理解することです。4つの経路は、スマホの見た目より「どこで処理が走るか」が違います。

スマホからRemote Control、Claude Code on the Web、Dispatch、AGI Cockpitへ接続したときの実行場所を比較した図

Claudeモバイルアプリは、Claude Codeの実行環境ではない

「Claude Codeのスマホアプリ」という別アプリがあるわけではありません。Claude Codeのモバイル公式ドキュメントによると、iOS・Androidの通常のClaudeアプリにあるCodeタブが、次の3経路への入口です。

  1. Anthropicのクラウドで動くClaude Code on the Web
  2. 自分のPCで動くClaude Codeへ接続するRemote Control
  3. 自分のClaude Desktopへ仕事を渡すDispatch

スマホアプリ自体がリポジトリを実行するのではありません。「アプリかブラウザか」より、ローカルPC、クラウド、Desktopのどこで実行するかを先に決めます。

なお、検索語が似ている「Claude Codeでスマホアプリを開発する方法」は別の目的です。本ガイドは、Claude Codeそのものをスマホから操作・監督したい人を対象にしています。

4つの方法を比較

比較日は2026年7月23日です。公式機能はAnthropicの一次情報、AGI Cockpitは公開仕様と実機で確認しました。

方法 主な操作画面 実行場所 ローカル環境 複数タスク 主な条件・制約
Remote Control Claudeアプリ / Web 自分のPC そのまま使う サーバーモードで可能 PCとClaudeプロセスを起動。Pro・Max・Team・Enterprise。APIキー不可
Claude Code on the Web Claudeアプリ / Web AnthropicのクラウドVM 原則別環境 独立セッションを並列実行 Research Preview。GitHub連携が基本。ローカル固有設定は持ち込まれない
Dispatch Claudeアプリ 自分のClaude Desktop Desktop側の権限内 子タスクへ振り分け Pro・Max。PCを起動しDesktopを開く。Team・Enterpriseでは利用不可
AGI Cockpit Cockpit PWA 自分のPCと各CLI 各エージェント側で使う 複数エージェントを横断 デスクトップの中心機能は基本無料。リモートPWAはAGIラボ会員向け

実際に確認した範囲

本ガイドでは、未検証の操作を体験談として書かないため、確認範囲を分けています。

Remote Controlは接続待機まで実機確認

macOS上のClaude Code 2.1.217で、same-dirworktreesessionの起動方式を確認しました。検証用の単一セッションを起動し、claude.ai/codeの接続URLとQRコードが表示された後、タスクを送信せずCtrl+Cで終了しました。

iPhoneまたはAndroid実機からの接続、プッシュ通知の受信までは今回確認していません。モバイル側の操作と通知条件は公式ドキュメントに基づきます。

AGI CockpitはPWA接続とタスク画面を実機確認

AGI Cockpit 4.35.2を起動したPCへ、Tailscale上のHTTPS URLから接続しました。PWA上で複数プロジェクトと異なるエージェントのタスク一覧を表示し、本ガイド制作タスクの会話、進行中のツール操作、追加指示・添付・実行設定の導線を確認しました。

検証では情報を書き換えるメッセージは送っていません。物理スマホではなく、同じPWAをデスクトップのブラウザから確認した結果です。

Claude Code on the WebとDispatchは、有料アカウント上で新しいタスクを実行していません。手順、対応プラン、制約は2026年7月23日時点の公式一次情報に限定しています。

方法1:公式Remote Controlを設定する

Remote Controlは、Claudeアプリまたはブラウザを、手元のClaude Codeセッションのリモコンにする公式機能です。処理とファイルアクセスはPCに残り、会話とツール実行がスマホへ同期されます。

必要なもの

Remote Control公式ドキュメントで案内されている主な条件は次のとおりです。

  • Claude CodeのPro、Max、Team、Enterpriseプラン
  • claude.aiアカウントでログインしたClaude Code
  • Claude Codeを実行するPCとインターネット接続
  • 最初に対象プロジェクトでworkspace trustを承認済みであること
  • Team・EnterpriseではOwnerが管理画面でRemote Controlを有効にすること

APIキー、Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundry、独自APIプロキシでは利用できません。スマホとPCは同じClaudeアカウントとorganizationへログインします。

手順1:Claude Codeを更新してログインする

まずバージョンを確認します。

claude --version

古い場合は、利用しているインストール方法に合わせてClaude Codeを更新します。その後、対象プロジェクトでclaudeを起動し、必要なら/login、workspace trustの承認を済ませます。

手順2:起動方法を選ぶ

新しい接続待機サーバーを起動し、スマホからセッションを開始するなら次です。

cd /path/to/project
claude remote-control --name "My Project"

ローカルのターミナルでも会話しながら、同じセッションをスマホから操作するなら次です。

claude --remote-control "My Project"

すでに開いているClaude Codeの会話をそのまま持ち出す場合は、Claude Code内で実行します。

/remote-control My Project

/rcでも同じです。VS Code拡張では/remote-controlまたは/rcを使います。

手順3:スマホから接続する

ターミナルに表示されたURLをスマホで開くか、スペースキーでQRコードを表示して読み取ります。Claudeアプリを開く場合は、下部ナビゲーションのCodeを選び、緑の状態表示が付いたRemote Controlセッションを開きます。ブラウザならclaude.ai/codeのセッション一覧から選べます。

Claudeアプリをまだ入れていない場合は、Claude Code内の/mobileでiOS・AndroidのダウンロードQRコードを表示できます。

複数セッションはworktreeで分離する

claude remote-controlのサーバーモードは、スマホから複数セッションを開始できます。ただしデフォルトのsame-dirでは同じ作業ディレクトリを共有するため、同時編集が競合する可能性があります。

Gitリポジトリで独立タスクを並列に動かすなら、worktreeを指定します。

claude remote-control \
  --spawn=worktree \
  --capacity 4 \
  --name "My Project"

公式CLIの既定capacityは32ですが、レビューできる数に絞り、各タスクの対象ファイルと完了条件を分けます。並列運用はClaude Codeを並列実行する方法の比較ガイドで整理しています。

Remote Controlが向く人・向かない人

向くのは、未push変更、MCPサーバー、端末固有のツールをそのまま使いたい人です。長いテストを外出先から確認し、承認だけ返す用途にも合います。

一方、PCを閉じたまま処理を継続したい人には向きません。Remote Controlはローカルのclaudeプロセスが止まると終了します。また、/plugin/resumeなど一部コマンドはスマホから使えず、モバイルではBypass permissionsやRemote ControlのAutoモードを選べません。

方法2:Claude Code on the Webをスマホから使う

Claude Code on the Webは、Anthropicが管理するクラウドVMでタスクを実行します。PCを起動しておく必要がなく、スマホを閉じてもセッションは継続します。

公式クイックスタートの基本手順は次のとおりです。

  1. スマホのClaudeアプリでCodeタブを開くか、claude.ai/codeへアクセスする
  2. Claude GitHub Appを接続する
  3. 対象のリポジトリとブランチを選ぶ
  4. タスクと実行モードを指定する
  5. 完了後に差分を確認し、必要なら追加指示またはPR作成へ進む

各セッションは分離され、独立タスクを複数動かせます。ローカルPCにリポジトリがなくても開始できますが、手元だけに入れたツールや設定はありません。必要な依存関係はsetup script、環境変数、ネットワーク設定で再現します。

Web版の公式リファレンスでは、Web版はResearch Previewで、Pro、Max、Team、および対象seatを持つEnterpriseユーザー向けです。利用量は他のClaude/Claude Codeと同じrate limitを共有します。複数タスクを増やすほど利用量も増えます。

PCがオフでも進めたい、GitHub上の独立タスクを並列化したいならWeb版が第一候補です。 未pushのローカル状態や、端末固有のMCP・ツールが必要ならRemote Controlを選びます。

方法3:Dispatchでスマホから仕事を渡す

Dispatchは、スマホから高い粒度の目的を伝えると、Claude Desktop上で必要な子タスクを計画・実行する仕組みです。Dispatch公式ドキュメントによると、開発作業はCode、調査・文書・ファイル整理などの知識作業はCoworkへ振り分けられます。

設定の流れは次のとおりです。

  1. 最新のClaude DesktopとClaudeモバイルアプリを入れる
  2. PCを起動し、Claude Desktopを開く
  3. CoworkのサイドバーでDispatchを選ぶ
  4. 初回画面でPC側のアクセス範囲とkeep-awakeを設定する
  5. スマホのClaudeアプリでDispatchを開き、目的を伝える

DispatchはPro・Max向けのbetaです。モバイル公式ドキュメントではTeam・Enterpriseでは利用できないとされています。PCがスリープしたりDesktopを終了したりすると、ローカルの作業を続けられません。

Remote Controlが「今あるセッションを操縦する」機能なのに対し、Dispatchは「目的を渡して、CodeかCoworkかも含めて任せる」機能です。細かな手順より最終結果を受け取りたい人に向きます。

方法4:AGI Cockpitで複数エージェントを監督する

AGI Cockpitは、AGIラボが開発・提供する製品です。

AGI Cockpit公式ページで案内している対応エージェントは、Claude Code、Codex、Antigravity、Cursor、Grok Build、Cockpit Agentなどです。タスクを稼働中、確認待ち、完了に整理し、必要な判断をCockpit Askとして表示します。PWAからはタスクの追加、追加指示、画像添付、Askへの回答ができます。

Remote Controlとの違いは、Claude Codeの操作性ではなく、複数のエージェントと仕事を同じ優先順位で監督することです。

比較点 Remote Control AGI Cockpit
対象 Claude Code 複数のCLI・モデル
主な単位 セッション タスク、プロジェクト、Master Agentの子タスク
スマホで見るもの 会話とツール実行 状態別一覧、会話、確認待ち、Ask
料金条件 対象のClaude有料プラン 中心のデスクトップ機能は基本無料。リモートPWAはAGIラボ会員向け
向く場面 Claudeの1セッションを遠隔操作 複数エージェントやコード以外の仕事も横断

AGI Cockpitを入れても、Claude Codeの契約やCLIは別に必要です。Claudeだけを使う人、1〜2セッションを時々スマホで確認する人にとっては構成が広すぎます。Codexとの使い分け、複数プロジェクト、定期実行、選択式の承認を一つの画面へ集約したい場合に検討してください。

安全に使うための確認事項

スマホから操作できる範囲が広がるほど、紛失した端末、過剰な権限、誤った指示の影響も大きくなります。

Remote Control

ローカルPCはAnthropic APIへ外向きのHTTPS接続を行い、受信用ポートは開きません。通信はTLSで中継され、実行はローカルに残ります。一方、端末間同期のため、メッセージ、応答、ツール活動を含むtranscriptはAnthropicのサーバーへ保存されます。Zero Data Retentionが必要なorganizationでは利用できません。

Team・EnterpriseはTrusted Devicesで、登録済み端末と18時間以内の認証を要求できます。個人利用でも画面ロックと多要素認証を使い、不要なセッションはCtrl+Cで止めます。

Claude Code on the Web

クラウドVMにはリポジトリが複製されます。GitHubの権限とネットワークアクセスを絞り、setup scriptへ秘密情報を書きません。クラウドに置けないデータならRemote Controlを選びます。

Dispatch

DispatchはスマホからPC上のファイル、connector、plugin、アプリ操作へつながります。許可するフォルダとサービス、取り消し方法を確認し、権限確認では実行対象も読みます。

AGI Cockpit

今回の実機では、PWAへTailscale上のHTTPSで接続しました。公衆インターネットへ直接公開せず、Tailscale、OS、各エージェントの権限を分け、スマホ紛失時に端末とセッションを失効できるようにします。

結局どれを選ぶべき?

ローカルの続きを外から触るならRemote Controlです。 ファイル、MCP、設定を保ったまま公式アプリへつなげられます。

PCを閉じても続けるならWeb版です。 GitHub上の独立作業に向きます。

目的だけ渡すならDispatchです。 開発と知識作業を振り分けられます。

複数エージェントの確認待ちをまとめるならAGI Cockpitです。 リモートPWAは会員向けで、各CLIの契約も別です。

迷ったら、次の順で試すと過剰な構成を避けられます。

  1. まずRemote Controlで1セッションを接続する
  2. PCを閉じたい仕事だけWeb版へ分ける
  3. 目的単位で任せたいならDispatchを試す
  4. 複数エージェントの監督がボトルネックになったらAGI Cockpitを検討する

よくある質問

Claude Codeはスマホだけで使えますか?

Web版ならGitHub接続後、PCを閉じても継続できます。Remote ControlとDispatchはPCと対象アプリの起動が必要です。

Claude Code専用のスマホアプリはありますか?

専用アプリはありません。iOS・AndroidのClaudeアプリにあるCodeタブから、クラウドセッションまたはRemote Controlセッションへ接続します。Dispatchも同じClaudeアプリから利用します。

Remote Controlは無料プランで使えますか?

2026年7月23日時点の要件では、Pro、Max、Team、Enterpriseが対象です。Anthropic ConsoleのAPIキーでは利用できません。Team・Enterpriseでは管理者による有効化が必要です。

Remote ControlにGitHubは必要ですか?

不要です。ローカルPCのプロジェクトをそのまま扱います。Claude Code on the WebはGitHub連携が基本です。公式CLIにはGitHubを使えない場合にローカルリポジトリをbundleしてクラウドへ送る経路もありますが、スマホから最初に始めるならGitHub接続が分かりやすい方法です。

PCがスリープするとどうなりますか?

Remote ControlはPCが戻れば再接続しますが、ローカルプロセスを終了するとセッションも終了します。DispatchもPCとClaude Desktopの起動が必要です。PCを閉じたまま確実に続けるならClaude Code on the Webを選びます。

Remote Controlで複数タスクを動かせますか?

サーバーモードで複数セッションを起動できます。デフォルトのsame-dirは同じディレクトリを共有するため、独立編集には--spawn=worktreeを使います。タスク数を増やすと利用量とレビュー負荷も増えます。

Claude Codeのスマホ通知だけ受け取れますか?

Remote Controlでは、長い処理の完了や判断が必要なときにClaudeモバイルアプリへpush通知を送れます。Claude Codeの/configで、Claudeが必要と判断した通知と、permission・questionの通知を設定します。端末側の通知許可も必要です。

AGI CockpitはRemote Controlの代わりですか?

1つのClaude Codeセッションだけなら、公式Remote Controlが先です。AGI Cockpitは、Claude Code以外も含むタスクを一つのボードへ集め、確認待ちやAskをスマホで処理する用途が中心です。両方を併用することもできます。

iPhoneとAndroidの両方に対応していますか?

公式上はiOS・Android版がRemote Controlとクラウドセッションに対応します。本ガイドでは両OSの物理端末を確認しておらず、端末固有の表示や通知は断定しません。

公式一次情報

本ガイドの公式機能に関する記述は、2026年7月23日に次の一次情報で確認しました。

公式機能はResearch Previewやbetaを含みます。コマンド、対応プラン、権限モードは変わる可能性があるため、設定前にリンク先の最新版も確認してください。