先日、中国のスタートアップ企業が開発する「ManusAI」が大幅なアップデートを実施しました。主な内容として、Anthropicの最新モデル「Claude 3.7」の搭載や、新しいモバイル版の発表などが挙げられます。

以前、ChatGPT研究所の記事でもManusAIを取り上げましたが、その後の数週間で、すでに多くの活用事例が共有されています。

本日は、先日のアップデート内容と、それらの活用事例について詳しくまとめていきます。それでは、早速見ていきましょう。

ManusAIとは

ManusAIは、中国のスタートアップが2025年3月に招待制でリリースした、自律型AIエージェントです。例えば、「新しい旅行プランを作ってHTMLガイドブックに仕上げて」という指示を出すと、Web検索・リサーチを行い、必要なコードを書き、PDFやHTMLを生成するといった一連の流れを途中で止まらずに実行できます。

通常のチャットボット的とは異なり、ユーザーが「次にこうして」と都度指示しなくても、あらかじめ立てたToDoリストをもとにゴール達成を目指して進んでいくのが特徴です。

ManusAIの主な特徴

  1. 複数の大規模言語モデルの組み合わせ
    AnthropicのClaude 3.7 Sonnetを中心に、アリババ開発のQwenモデルをファインチューニングして併用。

  2. 29以上のツール統合
    オープンソースのブラウザ操作ツール「Browser use」を含め、多数のツールを内部で呼び出す仕組みを備えています。PDFやExcelなどのファイル解析も可能。

  3. サブエージェント連携
    表には「1つのAI」として見えますが、内部ではプランナー、ナレッジ管理、実行エージェント(Executor)など複数が協働することでタスクを進めると言われています。

  4. GAIAベンチマークでの高評価
    3段階のタスク難易度すべてでSOTA(State Of The Art)を獲得。OpenAIのDeepResearchを上回る結果を出しているという報告があります。

  5. 招待制のベータ版
    まだクローズドベータなので、利用には招待コードが必要。ユーザー数の急増により、サーバー負荷が高くウェイトリストに登録する形となっています。

ManusAIの最新アップデートについて

ManusAIは以下のアップデートを発表しました。

主なアップデート内容

  1. コアモデルの強化:

    • Claude 3.7の全面採用: 全てのタスクにおいて、AnthropicのClaude 3.7モデルが利用されるようになりました。(従来のClaude 3.5へのフォールバックはなくなります)。

    • コンテキスト長とマルチモーダル機能の向上: より長いコンテキストを扱えるようになり、マルチモーダル機能も改善されました。

  2. 動作環境の安定化:

    • サンドボックスの安定性向上: e2b社の協力により、より安定したサンドボックス環境が提供されます。

  3. モバイルアプリの提供開始:

    • Manusモバイルアプリ: iOS, Androidの両方からManusを利用できるモバイルアプリが利用可能になりました。(リンク: https://manus.onelink.me/2Tdk/g6ttrj4c

価格プラン

2025年3月末時点のベータ版では、以下の2プランが案内されています。

ManusAIではタスクの実行にクレジットを消費します。参考として、ManusAIは以下のようなクレジット消費例を示しています。

クレジット消費例

  • NBA選手のスコアリング効率を分析 + チャート作成

    • タスクの複雑度: 標準

    • タスク: データ分析、可視化リサーチ

    • 消費: 200クレジット (所要時間: 15分)

  • 結婚式招待ウェブページ作成

    • タスクの複雑度: 標準

    • タスク: ウェブサイトデザイン、コード開発、デプロイ

    • 消費: 360クレジット (所要時間: 25分)

  • 位置情報ベースの空イベントWebアプリ開発

    • タスクの複雑度: 複雑

    • タスク: アプリ開発、データ統合、インタラクティブなウェブサイトデプロイ

    • 消費: 900クレジット (所要時間: 80分)