複数モデルを組み合わせる手応え
Fableが登場してからのこの数週間、私自身の実務では、ひとつのモデルを中心に据えて進める形から、工程ごとに複数のモデルを組み合わせる形へと、使い方の流れが一気に現実味を帯びてきた感覚があります。業界全体がどうこうという話ではなく、日々の制作の中で私自身が強く感じている手応えです。その変化をあらためてはっきりと意識したのが、今週取り組んでいた「AGI Radar」の表示文言(UXコピー)の見直しでした。
FableとGPT-5.6で組み上げた画面に残る違和感
AGI Radarは、各AIモデルの将来予測や動向を見通すためのツールです。今回はそのページに出てくる画面表記の調整を行っていました。


このページ自体は、全体の設計や構造の中核をFable 5に担わせ、実際のコード実装をGPT-5.6に任せながら、私自身が協働してわずか3日ほどで一気に形にしたものです。Fableの設計力とGPT-5.6の実装力があまりに強力で、一時は「これなら他のモデルはもう要らないんじゃないか」と思えるほどでした。
ところが、システムとして完璧に動作する画面が出来上がったあとで、どうしても文章や表現に納得がいかない場面が残りました。画面には `WINDOW` や `CONFIDENCE`、`ANALYSIS`、`trust` といった、開発者には通じても一般のユーザーには分かりづらい英語の専門ラベルがそのまま並んでいたのです。
Fableを議長に置き、Geminiの助言を求める
こうした文言の調整において面白かったのは、私がGeminiへ直接ただ文言作成を頼むのではなく、Fableを「議長(中核)」として置いた構成の中でGeminiへ文言のアドバイスを求めると、驚くほどしっくりくる出力につながったことです。
AGI Cockpit の Talkという機能を使っています:


FableやGPT-5.6が高度な設計やコード構築を推し進める一方で、画面上の表記をユーザーの視点で読みやすく整える局面では、この依頼経路を通じて得られたGeminiの提案がとても活きました。これはGemini全般の性能を評価する話ではなく、今回のタスクと依頼構成の中で実感したことです。
ですが、ここで誤解してほしくないのは、「じゃあGeminiだけに最初から開発全体を任せたら同じものができたか」というと、絶対そうではないということです。Fableによる設計とGPT-5.6による実装という強い土台があったからこそ、Geminiの「言葉を磨く力」が効きました。
どのモデルが一番優れているかという比較ではなく、設計、実装、言葉の選定といった工程ごとに適したモデルを配置し、人間がその組み合わせと採否を判断していく。今週の制作は、そうしたAIとのこれからの付き合い方を実感する機会となりました。







