今週のエッセイ:移動するのは、AIのほうになった

OpenAIは7月23日(現地時間)、ChatGPT Voiceをデスクトップアプリに展開しました。macOSとWindowsの有料プラン向けで、基盤は音声モデルのGPT-Liveです。

OpenAIはこの機能を、「ChatGPT WorkやCodexで動くエージェントたちを指揮するもの」と説明しています。

実際に数日使ってみて、この「指揮する」という言葉は正確だと感じました。単なる音声モードの追加というより、オーケストレーター(複数のAIをまとめて指揮する役割)が製品化された、という感覚です。

翌朝の最初のやりとりが、その仕組みをよく表しています。作りかけのゲームを動かそうとして、こう頼みました。
実際のやりとり:

Voiceはどのフォルダにも属さず、専用のワークスペースで動作しています。そのため、どのプロジェクトの話なのかは、こちらから言葉で伝える必要がありました。

プロジェクト名を伝えると、VoiceはCodexアプリ内に新しいスレッドを立てて、そこへサーバーの起動を指示してくれました。

Voiceは自分で手を動かす作業者ではなく、対話を通じて各スレッドを動かす指揮者のような存在です。

これまでのCodexの使い方を思い出すと、違いがはっきりします。プロジェクトごとにCodexを起動して、それぞれのスレッドで、それぞれのプロジェクトの話をする。この作業のときはここ、あの作業のときはあちら、とあちこち移動するのは人間の仕事でした。音声モードが前提としている世界では、指揮者が一人いて、人間はすべてのプロジェクトについて一つの場所で対話します。

音声がテキストより優れているという話ではありませんが、音声入力はもともと入力速度が速く、多くの文脈を一度に渡せます。音声で出力が返ってくると、短い質問と答えを重ねるやりとりが軽くなります。向いているのは仕事の走り出し、つまりアイデアを広げて方向を決める局面だと思います。まだ試していなければ、デスクトップのVoiceに今週やることの整理から投げかけてみてください。

AIエージェントの今週