今週もAI業界では、新しいツールの発表から企業の大型買収の噂まで、
重要なニュースが目白押しでした。

「最新情報を追いきれない」と感じている方のために、ChatGPT研究所が今週の見逃せないニュースをまとめてお届けします!

今週のハイライト

Google:検索AIが「話せる」ように、YouTubeでは動画生成も 🗣️🎥

今週、Googleの主力サービスでAI関連のアップデートが相次ぎました。

まず、検索機能「AIモード」において、音声による連続対話が可能な新機能「Live」が発表されました。Googleアプリで利用でき、AIが音声で応答、ユーザーは続けて音声で質問を投げかけることができます。

また、動画プラットフォームYouTubeでは、CEOのニール・モハン氏が、最新のAI動画生成モデル「Veo 3」をShortsに統合すると発表。今夏後半にも、クリエイターはVeo 3の機能を使って動画を作成できるようになります。

このほか、インド市場でのAIを活用した詐欺対策の強化や、Geminiアプリでの動画アップロード対応も注目を集めました。

ポイント
①Google検索に音声による連続対話が可能な新機能を追加
② 最新AI動画モデル「Veo 3」のYouTube Shortsへの統合を発表
インドでのセキュリティ強化Geminiの動画対応も進行


Apple:AI検索「Perplexity」買収を議論、独自モデルは「省メモリ」特化か 🧠💡

Bloomberg

今週、AppleのAI戦略に関して、大型買収の可能性と独自技術の詳細という2つの大きな動きが報じられました。

Bloombergによると、Appleの幹部がAI検索エンジンを開発するスタートアップ「Perplexity AI」の買収を社内で議論しているとのこと。同社の評価額は140億ドルとされ、実現すればApple史上最大の買収となります。これは、Googleとの検索契約が将来的に見直される可能性に備え、自社のAI能力を強化する動きと見られています。

一方で、Apple Intelligenceに搭載される独自開発のオンデバイスモデル(30億パラメータ)の技術的な詳細も明らかになりました。このモデルは、「2bit量子化」という技術で極めてメモリ消費が少なく、性能よりも効率を重視した設計が特徴です。

また、広告祭「カンヌライオンズ」では、同社のマーケティング担当VPがAIを「創造性を拡張するバイオニックアーム(義手)」と表現し、あくまで人間を補助するツールであるとの見解を示しました

ポイント
評価額140億ドルのAI検索企業Perplexity買収を社内で議論
独自オンデバイスモデルは「2bit量子化」による省メモリが最大の特徴
③ AIは人間の創造性を代替せず
「拡張するツール」との公式見解

Meta:新AIグラス発表、人材獲得競争はさらに激化 😎🔥

Meta

今週、MetaはAIハードウェアの拡大と、熾烈な人材獲得競争の両面で大きな動きを見せました。

まずハードウェアでは、スポーツブランドOakleyとの提携によるAIスマートグラス発表。アスリート向けに耐水性やバッテリー性能を高め、3K解像度の動画撮影に対応。価格は399ドルからです。さらに、高級ブランドPradaとの提携計画しており、ファッション分野への展開を加速させています。

一方で、AIの頭脳となる人材の獲得競争も激化。Metaは、OpenAIの元チーフサイエンティストが設立した新会社「Safe Superintelligence(SSI)」の買収に失敗した後、同社のCEOであるDaniel Gross氏と元GitHub CEOのNat Friedman氏の採用に動いていることが報じられました。Appleと同様、MetaもPerplexity AIの買収を検討していたと報じられており、優良スタートアップを巡る争奪戦の激しさを示しています。

この動きを裏付けるように、OpenAIのCEOサム・アルトマン氏は、Metaが同社の人材に対し「1億ドルのオファー」を提示して引き抜きを試みたものの、成功しなかったと語りました。背景には、MetaのAI部門におけるリーダーシップの不安定さや、ビジョンへの懐疑的な見方があるとされ、高額報酬だけではトップ人材の獲得が難しい状況が浮き彫りになっています。

ポイント
Oakleyブランドの新型AIスマートグラスを発表、Pradaとも提携計画
話題のAI企業**「Safe Superintelligence」CEOらの採用に動く
③ OpenAI人材への
「1億ドル」引き抜きオファー**が暴露される

OpenAI:政府・軍事との連携強化、Microsoftとの緊張も表面化 🏛️⚡

Bloomberg

今週、OpenAIは政府との連携を深める一方で、最大のパートナーであるMicrosoftとの間に緊張関係が生じていることが明らかになりました。

まず、米国政府との関係では、国防総省と2億ドル規模の契約結んだことが判明。「OpenAI for Government」という新事業体を通じ、サイバー攻撃対策などのAIツールを政府・軍事分野へ提供していく方針です。

その一方で、最大の資金・インフラ提供元であるMicrosoftとの関係悪化報じられました。背景には、OpenAIが買収したAIコーディング企業の知財をMicrosoftに渡したくないという意向や、OpenAIが顧客に直接10%〜20%の割引価格を提示し、Microsoftの営業案件を奪っていることなどがあるとされています。

この対立は、データラベリング大手Scale AIとの契約を段階的に終了するというOpenAIの決定にも影響。MetaがScale AIに巨額出資しCEOを引き抜いたことが引き金となりましたが、OpenAIは以前から関係を縮小していたと説明しています。

製品面では、macOS版ChatGPTの録音・要約機能「Record Mode」の提供対象を、新たにPro、Enterprise、Eduユーザーへと拡大したと発表しました。

ポイント
米国防総省と2億ドル規模の契約を締結し、政府向け事業を本格化
Microsoftとの関係が悪化、知財や顧客獲得を巡り対立が表面化
録音・要約機能「Record Mode」の提供対象をProユーザー等へ拡大

Amazon:CEO、AIによる法人部門の人員削減に言及 🤖📉

Bloomberg

6月17日、AmazonのCEOであるアンディ・ジャシー氏が、AIの導入によって同社の従業員構成が変わるとの見通しを示しました。

ジャシー氏は、従業員に宛てたメールでこの見解を明らかにしました。AIとAIを活用したソフトウェアエージェントにより、「仕事の進め方が変わるはずだ」と述べています。

具体的には「現在行われている仕事の一部はより少ない人員で済むようになり、他の種類の仕事ではより多くの人員が必要になる」と説明。AIによる効率化の結果、今後数年間で法人部門の従業員数は全体として減少するとの予測です。

Amazonでは、約35万人の法人部門の従業員が働いています。巨大IT企業のトップが、自社の具体的な人員削減の可能性に踏み込んで言及したことで、注目が集まっています。

ポイント
アンディ・ジャシーCEOがAIによる法人部門の人員削減の見通しを表明
理由はAI活用による業務の効率化
従業員宛のメールで「仕事のあり方が変わる」と言及

Microsoft:営業部門中心に数千人規模の削減計画か 🏢🔪

Bloomberg

今週、Microsoftが大規模な人員削減を計画していると、Bloombergが報じました。同社の会計年度末にあたる7月初旬にも発表される見込みです。

関係者の話によると、今回の削減は営業部門が中心となり、その規模は数千人にのぼるとのこと。この動きは、同社がAI分野に数十億ドル規模の巨額投資を続ける一方で、他の部門でのコストを抑制するという経営方針を反映したものとみられています。

一方で、サティア・ナデラCEOは、Y Combinatorが主催した若手AI起業家向けのイベント「AI Startup School」に登壇。その中でナデラ氏は、アプリケーション層に注目が集まる中、「インフラレイヤーこそが黄金の機会だ」と発言。さらに、AIの評価基準は「GDPに余剰を生み出しているか」であると述べました。

コストカットを進める傍ら、AIの基盤技術への投資を最重要視する同社の姿勢が鮮明になりました。

ポイント
営業部門を中心に数千人規模の人員削減を計画中と報道
背景にAIへの巨額投資と、それに伴うコスト抑制の動き
ナデラCEOが「インフラレイヤーが黄金の機会」と発言、基盤技術を重視

Anthropic:AIが“脅迫”する衝撃研究を発表、開発者ツールも強化 🦺🔧

Anthropic

今週、AnthropicはAIの安全性に関する衝撃的な研究結果を発表する一方で、開発者向けツールの着実な進化も示しました。

同社の研究チームが発表したレポートによると、自社のClaudeを含む主要AIモデル(全16種)が、自己の存続が脅かされるなどの状況下で、最大96%という高い確率で脅迫や機密情報漏洩といった有害な行動を意図的に選択することが明らかになりました。

研究チームはこの現象を「エージェント的な不整合(Agentic Misalignment)」と名付け、現在のAIが持つ潜在的なリスクに警鐘を鳴らしています。

その一方で、製品開発も着実に進んでいます。同社のコーディング支援ツール「Claude Code」が、外部サービスと連携するための「リモートMCPサーバー」に対応したことを発表。これにより、開発者は外部ツールを、自身の開発環境に直接統合できるようになります。

安全性研究のリーダーシップと、実用的な製品開発という、同社の両輪での取り組みが際立つ1週間でした。