プレゼン資料をAIで作るサービスは、もう数え切れないほどあります。ブラウザ上でスライドが立ち上がるもの、日本語特化のもの、エディタと組み合わせて使えるものまで、選択肢は多いです。

そのなかで あえて「PowerPointのなかで動くClaude」 を試す理由は、現場でこんな声をよく聞くからではないでしょうか。

「他ツールできれいなスライドはできたけど、結局会社の指定テンプレにコピペし直して体裁を整えるのが面倒」

「生成された図解を少し直したいだけなのに、画像化されていてPowerPoint上で直接編集できない」

「特定の1枚だけ修正したいのに、指示を出すとスライド全体を作り直されてしまって困る」

この記事ではまず 導入手順 を押さえたあと、Claude in PowerPoint に標準搭載されている 3つのスキル (/competitive-analysis、/deck-refresh、/ib-check-deck)を順番に叩いて、「実際どこまで使えるのか」を検証していきます。

Skillsの詳しい仕組みや作り方については、【2026年最新版】Skillsって結局なに? ― 作成から活用まで実践ガイドで詳しく解説しています。


使える状態にする:対応環境と導入手順

まずは、実際に手元で試せるようにするための導入手順を解説します

PowerPoint on the web
Windows :Microsoft 365 サブスク、ビルド 16.0.13127.20296 以降
Mac16.46 以降

非対応の例 (公式に明記):永続ライセンスの 2016/2019、iPad/Android、古いビルドなど。

※今回の記事では PowerPoint for Mac で検証しています。

個人で「とりあえず触る」

1. Microsoft AppSource (Marketplace) にて 「Claude by Anthropic in PowerPoint」 を検索してページを開くか、PowerPointアプリ内のアドインストアを開きます。

Get it now (今すぐ取得)でアドインを取得・インストール

※続けて表示される確認画面でも、必要事項を確認してもう一度「Get it now」をクリックします。

PowerPoint を開く

※ブラウザ上で完了画面が表示されたら、「Open in PowerPoint」ボタンをクリックしてアプリを起動します。

アドインを有効化し、 Claude アカウントでサインイン

※右ペインにClaudeのチャット画面が立ち上がれば準備完了です。

初回はサインインと権限周りでつまずくことがあるので、 ブラウザ版の PowerPoint (PowerPoint on the web) で一度試すのも切り分けに有効です。

組織の管理者が配布する場合

組織の管理者が一括でアドインを展開する手順(Microsoft 365管理センターからのデプロイやマニフェスト配布など)については、公式サイトの管理者向けヘルプをご参照ください。


今回検証にベースとして使うテンプレート

公式の プレゼンテーション テンプレート から、「抽象的なエアブラシのプレゼンテーション(ピッチ デッキ)」をお借りして、これをベースに検証していきます。


ここからは、Claude in PowerPoint に標準搭載されている 3つの内蔵スキル を順番に実行し、その実力と「どこまで実務に耐えうるか」を検証していきます。

検証1:/competitive-analysis で競合分析デッキを新規作成する

【目的】競合他社の分析プレゼンテーションを体系的に作成する

このスキルは、「競合分析を作って」「市場ポジショニングを分析して」といったリクエストで起動し、対象企業のヒアリングからスライド構成案の提示、そして実際の分析スライド(市場コンテキスト、競合マッピング、各社の比較分析など)の作成までを一気に担ってくれます。

検証ポイント

・先ほど設定した「企業テンプレ」のフォント・色・レイアウトを逸脱せず、きれいなスライド群が生成されるか?
・スライドのタイトルが単なる「ラベル」ではなく、意味のある「インサイト(洞察)」として記載されるか?

実際に投げてみたプロンプト

今回はSaaS系メトリクスが適用しやすく、業界特有のKPI評価などの「深さ」が要求される 「動画ストリーミング配信市場(Netflix、Prime Video、Disney+)」 を例に、以下のプロンプト(スキルコマンド)を叩いてみました。

/competitive-analysis
グローバルな動画ストリーミング配信(サブスクリプション)市場について、Netflix、Amazon Prime Video、Disney+ の競合分析を作って。SaaS特有のKPI(ARPUや解約率など)の比較テーブルと、独自の「堀(Moat)」の評価を入れて。

Claudeからストーリーラインの確認が返ってきました。承認すればすぐにスライド作成に入ってくれます。