今週もAI業界では多くの動きが見られましたが、特にFigmaによる大規模アップデートの発表が印象的でした。
ChatGPT研究所が注目した、今週見逃せない主要なAIニュースとそのポイントをまとめてお届けします。それでは、早速見ていきます!
今週のハイライト
今週は大手テック企業のAI戦略転換が目立ちました。AppleがGoogle検索契約からAI検索への移行を検討し、Alphabetの株価が1,380億ドル下落。Appleはスマートグラス、AIサーバー向け特殊チップも開発中と報じられています。
OpenAIはアジア4カ国でのデータレジデンシーと「OpenAI for Countries」イニシアチブを発表。GoogleはGemini 2.5 Proの強化とiPad専用アプリリリースで対抗し、検索広告向け「AI Max」も導入しました。
開発ツール分野ではAnysphereのCursorが評価額9千億円に達し、FigmaがAIサイト作成ツールを発表。Amazonも「Kiro」コーディングツールを開発中です。
具体的なAI応用としてAmazonの触覚センサーロボット「Vulcan」やNetflixのAI活用TV体験が登場する一方、MetaのAIソーシャルフィードへの批判やAIチャットボットのエンゲージメント水増しへの懸念も。著作権問題ではSoundCloudのAIトレーニング許可やアーティストたちの英国AI著作権法案への抗議が注目されています。
大手AI企業の製品・サービス更新
Google、Chromeユーザー保護のためのAIツールを展開
Googleが、Chromeユーザーをオンラインスキャムから保護するための新しいAIツールをリリースしました。デスクトップ版ChromeではGemini Nanoを活用したスキャム対策機能を導入し、Android版Chromeではスパム通知に対するAI警告機能を新たに実装します。

主な特徴とポイント:
オンデバイスAI活用: デスクトップ版ChromeにGemini Nanoを搭載し、未知のスキャムサイトも即時検出・防御。
通知スパム対策: Android版Chromeでスパム通知を検出し警告、ユーザーが通知購読解除や閲覧を選択可能に。
検索保護強化: 検索でのスキャム検出にもAIを活用し、日々数億のスキャム結果をブロック。
実績ある成果: 偽航空会社カスタマーサービスなどのなりすまし詐欺を80%以上削減。
総合的防御: Enhanced Protection機能は標準保護モードと比較して2倍のフィッシング対策効果を提供。
Google、「implicit caching」でAIモデル利用コスト削減を実現
Googleが、GeminiのAPIに「implicit caching(暗黙的キャッシング)」機能を追加し、開発者がGemini 2.5 ProとFlashモデルを利用する際のコスト削減を可能にしました。この機能により「反復的なコンテキスト」に対して最大75%のコスト削減が期待できるとしています。

主な特徴とポイント:
自動最適化機能: 開発者が手動設定不要、Gemini 2.5モデルではデフォルトで有効化。
大幅コスト削減: 「反復的なコンテキスト」で最大75%のコスト削減効果を実現。
利用条件: 2.5 Flashでは最小1,024トークン、2.5 Proでは最小2,048トークンから適用。
設計推奨事項: 高いキャッシュヒット率を得るため、反復コンテキストをリクエストの先頭に配置することを推奨。
前回の反省点: 以前の「明示的キャッシング」で予想外の高額請求が発生し批判を受けた経験から改善。
OpenAI、アジアでのデータレジデンシーを発表
OpenAIが日本、インド、シンガポール、韓国でデータレジデンシー(現地データ保管)サービスを開始しました。この機能により、該当国で事業を展開する組織は、ChatGPT EnterpriseとEdu、APIプラットフォームを利用する際に、顧客コンテンツを現地に保存してデータ主権要件を満たすことができます。
https://twitter.com/ctgptlb/status/1920372267550454054
主な特徴とポイント:
地域特化したデータ保管: 対象国内でのデータ保管により、現地の規制要件に対応し、データ主権を強化。
強固なセキュリティ基盤: AES-256暗号化やTLS 1.2+などの高度なセキュリティ技術を採用。
顧客データの保護: 顧客が明示的に許可しない限り、ビジネスプランやAPI経由のデータをモデルトレーニングに使用しない方針を堅持。
既存パートナーシップの拡大: カカオ、ソフトバンク、Grab、シンガポール航空など数百のアジア企業との連携をさらに強化。
Anthropic API、ウェブ検索機能を導入
AnthropicがAPI上でClaudeにウェブ検索機能を追加し、最新情報へのアクセスを可能にしました。この機能により、開発者はリアルタイムのウェブ情報を活用したAIアプリケーションやエージェントを構築できるようになります。Claudeは検索の必要性を判断し、適切なクエリを生成して結果を分析、ソース元を引用した包括的な回答を提供します。
https://youtu.be/2Qx4i3pV81M?si=20O2KOPMvZ9MyYCS
主な特徴とポイント:
エージェント的リサーチ: 複数の段階的検索を実行し、初期結果を基に後続のクエリを調整する軽量リサーチを実施。
幅広いユースケース: 金融サービス、法律調査、開発者ツール、生産性向上など多様な分野での応用が可能。
信頼性と制御: すべての回答にソース元の引用を含め、ドメイン許可・ブロックリストなどの管理機能を提供。
Claude Codeとの統合: 開発ワークフローにも最新情報を取り入れ、APIドキュメントや技術記事へのアクセスを強化。
リーズナブルな価格設定: Claude 3.7 Sonnet、3.5 Sonnet、3.5 Haikuで利用可能で、1,000検索あたり10ドル+標準トークン料金。
GoogleがiPad向けGeminiアプリをリリース
GoogleがiPad専用のGeminiアプリをリリースしました。これまではiOS版をiPadの互換モードで実行するしかありませんでしたが、新アプリではiPadの特性を活かした最適化された体験を提供します。

主な特徴とポイント:
マルチタスキング強化: iPadの画面分割に対応し、他のアプリと並べて使用可能に。
機能の充実: Gemini Live、Deep Research、Audio Overview、Canvas、画像・動画生成など強力な機能を搭載。
言語対応拡大: 45以上の言語でのAudio Overview機能が利用可能に。
追加機能: ホーム画面ウィジェットへの追加やGoogleフォトライブラリとの連携をサポート。
Google、ウェブアプリ開発機能強化したGemini 2.5 Pro更新版を発表
GoogleがGemini 2.5 Pro Previewと呼ばれる更新版を早期アクセスとして公開し、コーディング能力(特にインタラクティブなウェブアプリ開発)を大幅に強化しました。Google I/Oでの発表を予定していましたが、モデルへの強い関心から早期リリースを決定したとのことです。
https://twitter.com/ctgptlb/status/1919777359986885057
主な特徴とポイント:
コーディング能力の向上: UI開発だけでなく、コード変換、編集、複雑なエージェントワークフローの開発をサポート。
ベンチマーク優位性: WebDev Arenaリーダーボードで前バージョンより+147 Eloポイント向上し首位に。
マルチモーダル性能: VideoMMEベンチマークで84.8%のスコアを達成し、ビデオ理解でも最先端の性能を実現。
即時利用可能: Google AI StudioとVertex AIで開発者が即座に利用開始可能。一般ユーザーはGeminiアプリでCanvas機能などを通じて体験可能。
OpenAI、「Monday GPT」を終了
OpenAIが4月1日に1ヶ月限定でリリースした「Monday」というパーソナリティを5月1日に終了しました。この機能はテキストと音声の両方で利用可能でしたが、予定通り1ヶ月での提供を終了しています。
https://twitter.com/ctgptlb/status/1907130946383655337
主な特徴とポイント:
限定企画の終了: 4月1日にサプライズとして導入された「Monday」パーソナリティを予定通り終了。
独特のスタイル: 非従来的で型破りなスタイルが特徴だったパーソナリティオプション。
新機能予告: 今後も新しいパーソナリティの開発に取り組んでおり、続報を待つよう案内。
Google、iOS向け「Simplify」機能で複雑なテキストを理解しやすく
GoogleがiOSアプリに「Simplify」機能を追加し、ウェブ上の複雑または専門的なテキストをAIを使って理解しやすくする機能を発表しました。この機能は重要な詳細を失うことなく、専門的な文章をより分かりやすい表現に変換します。

主な特徴とポイント:
簡単な操作性: ウェブページのテキストを選択し、表示される「Simplify」アイコンをタップするだけで利用可能。
プロンプト最適化: Googleリサーチが開発したプロンプト最適化アプローチとGeminiを活用。
理解度の向上: テストでは元の情報の理解度と記憶度が向上することを確認。
実用例: 「肺実質の気腫性破壊、びまん性間質性線維症...」などの医学用語を「肺の組織がダメージを受け、肺の空気嚢が破壊される病気...」といった平易な表現に変換。
Meta、AI研究所FAIRの新責任者にロバート・ファーガスを任命
MetaがAI研究所「FAIR」の新責任者として、同研究所の共同創設者であるロバート・ファーガスを任命しました。ファーガスはGoogleのDeepMindで約5年勤務した後、最近Metaに戻り、Meta製品中心のAIユニットでLlamaモデルの記憶・パーソナライゼーション機能向上に取り組んでいます。

主な特徴とポイント:
ラボ共同創設者: 2014年にヤン・ルカンとともにFacebookのAI研究所FAIRを共同設立。
Google経験活用: 競合DeepMindで約5年の経験を経て復帰、その知見を活かす。
順当な人事: クリス・コックス最高製品責任者は、広範な探索の結果、ファーガスを「明確な最有力候補」と評価。
AIへの大規模投資: Metaは今後数年間でAIに数千億ドルを投資する計画を発表済み。







