オフィスの真ん中に、AI社員を置いてみた

金曜日の昼、AGIラボのオフィスの真ん中に、OpenAIが9日に公開したばかりのChatGPTの新しい音声モード(GPT-Live)を起動したiPhoneを、三脚に設置してみました。

こんな感じ

GPT-Liveに対して最初に伝えたのは「ラボちゃんとして振る舞ってください。基本は聞いていて、名前を呼ばれたときだけ会話に入ってください」という趣旨の一言だけです。

そのまま私とYotaさん(@ytiskw)とあやみさん(@ayami_marketing)の3人で、『AGI Cockpitをどう広めていくか』という相談を始めました。

GPT-Liveは基本は静かに会話を聞いていますが、ときどき空気が読めず会話に入りすぎて人間に「止まって」と言われたりしながら、30分ほどの議論をログとして持っている状態でした。

人間だけの会話がひと段落したので、GPT-Liveに、ここまでの話を踏まえてどうしたらいいかを聞きました。

返ってきたのは、要約ではなく役割分担でした。冒頭で3人が自己紹介をしていたからでしょう。

Yotaさんは最終の意思決定を。私は画面録画担当で、実際に動いているところを15秒から30秒。あやみさんは編集とテロップを。テロップの順番は「AI開発、まだ1個ずつ指示してるの?」から入って、最後に大きく「AGI Cockpit、基本無料」。これでいこう、

私たちは想定もしていなかった回答に驚き、思わず歓喜してしまいました。同時に妙な感覚も得ました。

AIの指示で作業をすること自体は、過去にClaude CodeやCodexを使って経験済みでしたが、こうして音声で指示を受けるというのは、何か全く新しい感覚だったのです。

その後、YotaさんがGPT-Liveとの会話のまとめをDiscordに共有してくれ、私が画面を録画してFableと編集、投稿まで行いました。

実際の投稿がこちら:


動画は2日で約4万インプレッション(※執筆時点)、企画会議から公開まで、半日でした。

面白かったのは、私たち自身の動き方です。この動画制作は、なかなか手をつけられずにいた仕事でした。AIに「これでいこう」と言われると、どういうわけか、やらないといけないという意志が強く働きました。

そして実際に投稿まで行きました。AIが、同僚ですら把握しきれない従業員の状況や能力を汲んで、的確に指示を出していく。この形はきっと加速していきます。

もちろん、今のGPT-Liveの機能・性能のまま、オフィスの真ん中にずっと置いておきたいかと言われると、正直そうではありません。話が堂々巡りになったりおかしくなったりしますし、30分でセッションも切れてしまいます。

ただ、立ち位置ははっきり見えました。会議のときに使える、アクティブな録音機です。AIを使った録音機はいまたくさんありますが、その場でリアルタイムに質問できる録音機は、私の知る限りこれが初めてです。

そして、AIが会話を聞いていて、終われば要約をくれて、その場でリサーチから実行まで進めてくれる。この形は必ずデフォルトになっていくはずです。

仕事上の議論は、いまやデフォルトで録音されるようになっている。これは議論の末に決まったことではなく、ただそうなった。(中略)生産的な個人にとってのボトムアップの利点と、リーダーにとってのトップダウンの利点があまりに大きく、ランプの精はもう瓶には戻せない。AIは、新入社員と同じようにオンボーディングする必要がある。CRMや社内Wikiを読み込ませるのではなく、会議に招いて、浸透によって学ばせる。会議こそ、文化が宿る場所だからだ。

a16z「Everything is Recorded Now」からの引用

上記の記事によれば、OpenAIの社内ではすでにほぼすべてが録音され、幹部が出られない会議にはエージェントが代理で出席しているそうです。

録音をタブーとして扱う企業も、最初は多いはずです。それでも一度体験すれば、『ランプの精』はもう瓶には戻せないのです。

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