紀元前500年〜紀元前400年頃
孫子
孫子兵法
伝・孫武(作)
中国 / 姑蘇 / 兵法 / 思想
作品概要
どんな古典か
約2500年前、中国・春秋時代末期に成立した世界最古級の兵法書。呉王闔閭に仕えた将軍・孫武(伝)に帰される全13篇は、「戦争とは国家の一大事である」と説き起こしながら、百戦百勝よりも戦わずして敵を屈服させることを最善とする。「戦争とはだまし合いである」「敵を知り己を知れば、百たび戦っても危うくない」——冷徹な合理主義で貫かれた戦略・情報・統率の原論は軍事の枠を超え、曹操が注をつけ、武田信玄が旗印に掲げ、今日では経営や交渉の古典として世界中で読み継がれている。
この作品のテーマ
戦略 ・ 不戦 ・ 詭道 ・ 情報 ・ 地形 ・ 統率 ・ 臨機応変
版と来歴
読む版を選ぶ
原文から現代日本語版まで、3つの版の来歴を公開しています。
漢文原文(宋本十一家注系通行本)
紀元前500年・姑蘇
原文底本参照底本・権利・作成方法
権利
パブリックドメイン — 前5世紀頃に成立した古代の文献であり、原文はパブリックドメイン。本文は南宋刊『十一家注孫子』の系統を引く通行本に基づき、中文ウィキソース収録のテキストをスナップショットとして保存した。1972年出土の銀雀山漢墓竹簡(前2世紀)により、漢代までに現行に近い13篇本が成立していたことが確認されている 底本を確認
カルスロップ英訳(1908)
1908年 / 訳:エヴァラード・ファーガソン・カルスロップ
翻訳底本参照底本・権利・作成方法
派生元
漢文原文(宋本十一家注系通行本)を翻訳して作成
権利
パブリックドメイン — ロンドンのJohn Murray社刊『The Book of War: The Military Classic of the Far East』(1908)所収の "The Articles of Suntzu"。訳者カルスロップ1915年没により日本(没後70年)でパブリックドメイン、1930年より前の出版により米国でもパブリックドメイン。Internet Archiveで全文公開。なおジャイルズ英訳(1910)は訳者没年1958により日本では2028年末まで著作権が存続するため、照合にも使用していない 底本を確認
AGIラボ現代日本語訳
2026年 / 訳:Fable 5 / 編集:AGIラボ編集部
翻訳編集済み無料公開内容をプレビュー
約2500年前に書かれた世界最古級の兵法書、その現代日本語全訳。有名な3つの場面をプレビューとして公開しています。
戦いはだまし合い — 戦争とは、だまし合いである。だから、できるのにできないふりをし、必要なのに不要なふりをする。近くにいるのに遠くにいると見せかけ、遠くにいるのに近くにいると見せかける。利をちらつかせて敵を誘い出し、混乱させて奪い取る。
彼を知り、己を知る — 敵を知り、己を知れば、百たび戦っても危うくない。敵を知らずに己だけを知るなら、勝ったり負けたりする。敵も知らず、己も知らないなら、戦うたびに必ず危うい。
風林火山 — 速いときは風のように、静かなときは林のように、侵し掠めるときは火のように、動かないときは山のように。知られないことは陰のように、動き出せば雷鳴のように。
開戦前の見積もりから、だまし合いの原則、無形の理想、火攻め、そしてスパイ論まで——全13篇67段の現代日本語訳は、AGIラボ会員向けに公開されます。
底本・権利・作成方法
派生元
漢文原文(宋本十一家注系通行本)を翻訳して作成、カルスロップ英訳(1908)を照合して作成
権利
AGIラボ — AGIラボ制作。宋本十一家注系通行本の漢文原文を主底本として直接訳し、カルスロップ英訳(1908)と篇単位で照合して作成。底本はいずれもパブリックドメイン
作成方法
漢文原文(宋本十一家注系通行本)からのFable 5による翻訳を、カルスロップ英訳(1908)と篇単位で照合し、解釈が分かれる箇所は注釈のdiscrepancyに記録して原則通行本の解釈に従った。本文には漢文の字句・訓読・ピンインを残さず、原文の字句に関する情報はすべて注釈に置いた。軍・旅・卒・伍などの古代の軍制単位や星宿名は今日通じる言葉に開き、その内訳を注釈に記録した。校勘上異文のある箇所は通行本に従い、実質的な意味差があるもののみ注釈で説明する。AGIラボ編集部が編集した。
構成
全体の目次
この作品は67の単位で構成されています。
全67項目を見る
- 戦は国の大事
- 五つの事、七つの計
- 戦いはだまし合い
- 戦う前の勝算
- 日に千金
- 遠征は国を貧しくする
- 敵の糧を食む
- 兵は勝つことを貴ぶ
- 戦わずして屈す
- 謀を伐つ
- 十なら囲み、五なら攻める
- 君主の三つの災い
- 勝ちを知る五つ
- 彼を知り、己を知る
- まず負けない形をつくる
- 守りと攻め
- 勝ちやすきに勝つ
- 五つの計り
- 正と奇
- 奇正の循環
- 勢と節
- 乱は治から生まれる
- 勢に任せる
- 致して、致されず
- 無形と無声
- 戦いの主導権
- 専一と分散
- 戦う場所と日を知る
- 形の極みは無形
- 兵の形は水のよう
- 迂直の計
- 軍争の危うさ
- 風林火山
- 鐘と太鼓と旗
- 気と心と力と変を治める
- 用兵の戒め
- 受けてはならない君命
- 利と害をあわせ考える
- 備えを頼みとする
- 将の五つの危険
- 四つの地の軍法
- 高きを好み、陽を貴ぶ
- 近づいてはならない地
- 敵を読む兆し
- 多いだけでは勝てない
- 文で命じ、武で斉える
- 六つの地形
- 敗北の六つの型
- 地形は兵の助け
- 兵はわが子、されど
- 天を知り、地を知る
- 九つの地
- 先んじて奪う
- 行き場のない兵は強い
- 常山の蛇
- はしごを外す
- 九地の処し方
- 覇王の兵
- 始めは処女、後は脱兎
- 五つの火攻め
- 火の変化に応じる
- 怒りで戦を起こさない
- 先知は人に取る
- 五つの間者
- 最も親しく、最も密か
- 鍵は反間
- 建国を支えた間者
