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収録作品

紀元前720年〜紀元前680年頃

仕事と日々

Ἔργα καὶ ἡμέραι

ヘシオドス(作)

ギリシア / アスクラ / 教訓詩 / 農事詩

作品概要

どんな古典か

約2700年前、ヘリコン山麓の村アスクラの詩人ヘシオドスが、遺産争いで賄賂の裁きに頼った弟ペルセースに宛てて歌った全828行の教訓詩。ギリシア教訓詩の源流である。プロメテウスの火盗みの代償として送り込まれたパンドラと甕に残った希望、黄金から鉄へと堕ちていく五つの種族、鷹に掴まれた小夜啼鳥の寓話が、ひとつの問いに束ねられる——人はなぜ働かねばならないのか。「働くことは恥ではない。恥は働かないことだ」。正義を説き、隣人との付き合いを説き、プレイアデス星団の合図で始まる一年の農事暦と航海の心得、日々の吉凶までを歌い切る。畑を耕す一農民の声がそのまま文学になった、ヨーロッパ最古の「仕事論」である。

この作品のテーマ

労働 ・ 正義 ・ 兄弟の争い ・ 神話 ・ 農事暦 ・ 航海 ・ 処世訓 ・ 吉凶の日々

版と来歴

読む版を選ぶ

原文から現代日本語版まで、4つの版の来歴を公開しています。

  1. ギリシア語原文(ルツァハ校訂1908)

    紀元前700年・アスクラ / 編集:アロイス・ルツァハ

    原文底本参照
    底本・権利・作成方法

    権利

    パブリックドメイン前700年頃成立の古代作品で原文に著作権はない。使用テキストはアロイス・ルツァハ校訂『Hesiodi Carmina』(Leipzig: B.G. Teubner, 1908)。校訂者ルツァハ1935年没により日本(没後70年)でパブリックドメイン、1930年より前の出版により米国でもパブリックドメイン。ギリシア語版ウィキソースで全文公開 底本を確認

  2. メア英訳(1908)

    1908年 / 訳:アレクサンダー・ウィリアム・メア

    翻訳底本参照
    底本・権利・作成方法

    派生元

    ギリシア語原文(ルツァハ校訂1908)を翻訳して作成

    権利

    パブリックドメイン『Hesiod: The Poems and Fragments done into English Prose with Introduction and Appendices』(Oxford: Clarendon Press, 1908)所収の "Works and Days"。訳者メア1928年没により日本(没後70年)でパブリックドメイン、1930年より前の出版により米国でもパブリックドメイン。Internet Archiveでスキャン全文公開 底本を確認

  3. エヴリン=ホワイト英訳(1914)

    1914年 / 訳:ヒュー・ジェラード・エヴリン=ホワイト

    翻訳底本参照
    底本・権利・作成方法

    派生元

    ギリシア語原文(ルツァハ校訂1908)を翻訳して作成

    権利

    パブリックドメインロエブ古典叢書『Hesiod, the Homeric Hymns and Homerica』(London: William Heinemann / New York: The Macmillan Co., 1914)所収の "Works and Days"。訳者エヴリン=ホワイト1924年没により日本(没後70年)でパブリックドメイン、1930年より前の出版により米国でもパブリックドメイン。Project Gutenberg #348で全文公開 底本を確認

  4. AGIラボ現代日本語訳

    2026年 / 訳:Fable 5 / 編集:AGIラボ編集部

    翻訳編集済み無料公開
    無料で全文を読む
    内容をプレビュー

    約2700年前に歌われた、ギリシア教訓詩の源流。遺産争いをした弟に宛てた「仕事論」から、2つの場面をプレビューとして公開しています。

    働くことは恥ではない — 働けばこそ、人は羊の群れにも財にも富む。そして働いてこそ、不死の神々にも人にも、はるかに愛されるのだ。働くことは恥ではない。恥は、働かないことだ。おまえが働けば、怠け者はやがて、富んでいくおまえを妬むだろう。富には誉れと栄光が付き従う。

    甕と希望 — ところが女が甕の大きな蓋をその手で開けると、災いは散り散りに飛び出し、人間たちに悲しみと苦難をもたらした。ただ希望だけが、壊れることのない住まい、甕の縁の内側にとどまり、戸口から飛び出さなかった。

    プロメテウスとパンドラ、黄金から鉄への五時代、鷹と小夜啼鳥、一年の農事暦と航海術、そして日々の吉凶——全37場面の現代日本語訳は、AGIラボ会員向けに公開されます。

    底本・権利・作成方法

    派生元

    エヴリン=ホワイト英訳(1914)を翻訳して作成、ギリシア語原文(ルツァハ校訂1908)を照合して作成、メア英訳(1908)を照合して作成

    権利

    AGIラボAGIラボ制作。エヴリン=ホワイト英訳(1914)を主底本とし、ルツァハ校訂ギリシア語原文(1908)とメア英訳(1908)を場面単位で照合して作成。底本はいずれもパブリックドメイン

    作成方法

    Fable 5による訳をエヴリン=ホワイト英訳・ルツァハ校訂ギリシア語原文・メア英訳と場面単位で照合し、解釈が分かれる箇所は注釈のdiscrepancyに記録して原則エヴリン=ホワイトに従った。単位はギリシア語原文の行番号に整列させ、各場面のラベルに行範囲を付した。固有名詞は今日の慣用表記(ペルセース、プロメテウス、プレイアデス等)を採用。「骨なし」「家運び」など原文の謎かけ表現は直訳し、指すものを注釈で説明した。底本が語レベルで読みを疑う箇所は本文から省いた。AGIラボ編集部が編集した。

構成

全体の目次

この作品は37の単位で構成されています。

37項目を見る
  • ムーサへの序歌(1-10行)
  • 二つの争い(11-24行)
  • ペルセースへの呼びかけ(25-41行)
  • 隠された火(42-59行)
  • パンドラの創造(60-82行)
  • 甕と希望(83-105行)
  • 黄金の種族(106-126行)
  • 銀の種族(127-142行)
  • 青銅の種族(143-155行)
  • 英雄の種族(156-173行)
  • 鉄の種族(174-201行)
  • 鷹と小夜啼鳥(202-212行)
  • 正義は暴虐に勝つ(213-224行)
  • 正しい町と不正の町(225-247行)
  • 三万の見張りとゼウスの目(248-273行)
  • 獣には力を、人には正義を(274-285行)
  • 悪徳への道と美徳への道(286-292行)
  • 働くことは恥ではない(293-319行)
  • 奪った富は栄えない(320-341行)
  • 隣人と与え合いの心得(342-380行)
  • プレイアデスの合図(381-413行)
  • 木を伐り、犂を備える(414-447行)
  • 鶴が告げる耕作のとき(448-492行)
  • 冬の鍛冶場を横目に(493-535行)
  • 冬の装いと明けの霧(536-563行)
  • 春の剪定と刈り入れ(564-581行)
  • 夏の木陰から葡萄の取り入れまで(582-617行)
  • 船を陸へ、父の思い出(618-645行)
  • ただ一度の船旅と歌の勝利(646-662行)
  • 海に出るなら(663-694行)
  • 妻を娶るとき(695-705行)
  • 友と神々への慎み(706-741行)
  • 日々の振る舞いと噂の神(742-764行)
  • 月の吉日(765-779行)
  • 生まれ日の吉凶(780-799行)
  • 婚礼の日と忌み日(800-813行)
  • 知る人ぞ知る日々(814-828行)