はじめに

5月24日、Canvaのイベント「Canva Create」が開催されました。

このイベントでは、ワークプレイス向けの新製品の公開とエンタープライズ向けサービスの大幅強化が発表されました。

特に注目すべきは、

  • 「Canvaエンタープライズ」の発表

  • AI機能の強化

の二つです。

これにより、企業はより効率的にビジュアルコンテンツを作成・管理できるようになり、職場での生産性とエンゲージメントが向上することが期待されます。

今回は、このCanvaの最新アップデートの内容を詳しく解説していきます。


Canvaエンタープライズの新プラン

新しく発表された「Canvaエンタープライズ」により、大規模な組織がビジュアルコンテンツを効率的かつ安全に管理・作成できます。

主な特長は以下のとおりです:

  • 拡張可能性:クラウドストレージが柔軟に拡張可能で、組織全体で安全にコンテンツにアクセスできます。

  • IP、コスト、アプリの統合:デザイン、コンテンツ制作、AI、コラボレーションツールを1つに集約し、コストと複雑さを軽減します。

  • 高度なブランド管理:ブランドの一貫性を維持し、ライブラリー素材やテンプレートへのアクセスと外部共有を管理します。

  • 高いセキュリティ:MFA、SCIM、SSO、AI知財リスク補償を含む「Canva AIセキュリティ」で安全を確保します。


AI機能の強化

主なAI機能

  • マジックメディア「AI画像生成」:プロンプト(テキスト入力)からグラフィック、アイコン、イラストを生成します。正方形、横長、縦長の画像が生成できます。

プロンプト:「絵本の表紙風の恐竜に囲まれたお城」

生成された画像:

生成された画像はそのままドラッグ&ドロップでデザインに添付可能です:

  • マジックデザイン:プレゼンテーションの概要からプレゼンテーションを作成してくれます。*現状は、英語設定でのみ利用可能

プロンプト:「A presentation about why we should get a cat(訳:猫を飼うべき理由についてのプレゼンテーション)」

先ほどの入力から作成されたプレゼンテーションです。プレゼンテーションは、各7ページ程度のものが2バージョンで作成されます:

①「猫のための主張:ひげいっぱいの説得」

/assets/n3dfa4f1df052_0615e9ad56b1fafeb94b2e03a23463ac.pdf

② 「猫を抱きしめて、猫の仲間であることの利点」

/assets/n3dfa4f1df052_7728b3edbfe455db701568e36759553f.pdf

  • リサイズ&マジック変換:デザインを好きなドキュメント形式に変換します。

変換するスタイルは「事業計画概要」から「詩」や「歌詞」など多様なスタイルに対応できます。

例として、GPTsの活用事例についてまとめたプレゼンテーションを「クリエイティブな記事」に変換してみます。

こちらが元のスライドの形式です:

以下が出来上がったドキュメントの一部分です:

合計97ページのスライドは2~3分ほどでドキュメント形式に変換されましたが、量が多すぎる場合は自動で内容を要約し、一枚のドキュメントにまとめてくれるようです。

  • スタイルとレイアウト:ワンクリックでブランドカラーとテンプレートを適用します。

今回は、以下の画像の左の画像のスタイルを右のスタイルに適用してみます。

適用後がこちらです:

適用後のスタイルが気に入らない場合でも、「スタイルをシャッフル」を選択することで調整できます。また、カラーのみの適用やテキストのみの適用も可能です。

  • 写真編集機能:AIを使って画像内のオブジェクトを移動、削除、編集できます。

例えば、宇宙飛行士が写っている画像から宇宙飛行士のみを選択し、その下の月面の画像に移動させることができます。

操作は非常に簡単で、切り抜き画面で対象となるオブジェクトをクリックして「切り抜き」を選択するだけです。

すると、以下のようにオブジェクトを自由に移動したり大きさを変えたりできるようになります。

  • 動画機能のアップグレード:AIが動画のハイライトを選択し、音声をクリアにします。

今回は例として先日のOpenAIの新しいボイスモードのデモ動画(約6分)で試してみます。

30秒ほどで、以下のようにハイライトが追加されました:

この機能は長編動画からショート動画などを作成する際などに活用できるでしょう。

これらの新機能により、Canvaはビジュアルコンテンツ制作の効率をさらに高め、業務スピードを加速させます。

  • マジック作文:AIが文章の添削や執筆のサポートをしてくれます。

Canvaのマジック作文機能には文章の短縮や校正、さらにカスタムのプロンプトを入力して文章を生成してもらうことができます。

例えば、以下のような出力が得られます。

入力プロンプト:北極で踊るペンギンが観測されたというフィクションニュース記事を執筆してください。

出力:北極で踊るペンギンが観測されたというフィクションニュース記事を執筆します。

北極圏の研究員たちが驚くべき光景を目撃しました。過去には信じられないような出来事として語られてきたが、ついに現実のものとなったのです。北極の極寒の地で、なんとペンギンたちが踊っているのが目撃されたのです。

この驚くべき出来事は、科学者たちにとっても未解明の謎となっています。なぜペンギンたちは北極の寒さの中で踊るのか、その理由はいったい何なのでしょうか。研究チームはこれからもこの現象を追跡し、その謎を解き明かすべくさらなる調査を行う予定です。

ペンギンたちの踊りは、まるで自然界の奇跡のように見えました。これからの研究で、その謎が解明される日がくることを期待しています。

出力は以下のようにそのままデザインに挿入できます。

まとめ

いかがだったでしょうか?「Canvaエンタープライズ」により、大規模な組織でもビジュアルコンテンツを効率的かつ安全に管理・作成できるようになりました。

また、AI製品の強化で、AIを活用したグラフィック生成、プレゼンテーション作成、文書変換、写真・動画編集など、様々な場面で高品質なビジュアルコンテンツをより簡単に作成できるようになりました。

今後、FigmaやAdobeといったライバル企業とどのような競争を繰り広げていくのか楽しみですね!