今週は、「ChatGPT Work」を旅先で使い込んだ話を書きたいと思います。

7月にChatGPTに追加された機能で、頼んだ仕事を、成果物になるまで代わりに進めてくれるエージェントと公式では紹介されています。

ただ、話し相手としてのChatGPTと何が違うのかは、私もうまく説明できずにいました。デスクトップ版のCodexではなく、ウェブ版ChatGPTに依頼するような調査やアイデア出しのほとんどは、「Chat」でもできるように見えていたからです。

週末岩手に帰省している間、道中の調べものと手続きをほとんどWorkに任せてみて、違いの正体が少し見えてきたので、ここで整理します。

出発前の夜、最初に頼んだのは新幹線の予定の整理です。
「Gmailから金曜の新幹線の日程を調べて、カレンダーに入れて、同行者に招待を送って」と伝えました。Workは、数日前のメール整理でどこかへ行ってしまった予約メールを見つけ、カレンダーにイベントを作り、招待まで送ってくれました。

Google カレンダーの該当イベントメモ欄には、地下鉄の時刻と乗り換え、列車・座席・予約番号、チケットのQRが載ったメールへのリンクが並んでいます。

チケットのQR画像については、「使用可能なチケット情報なので、非公開で保存しています。同行者にも共有してよければ、明示的にそう言ってください」と返してきたのが印象的です。

旅の途中でも、スマートフォンからいくつか依頼を出しました。
ホテルの送迎バスは予約制です。新幹線の到着は15時27分で、乗れるのは16時発の便でした。ホテルは急ぎなら電話でと案内していましたが、新幹線の中ではかけにくい時間です。「公式の問い合わせフォームを埋めてくれる? 必要な情報はメールから見つけて」と頼みました。

WorkはGmailの予約確認メールから氏名と予約番号と宿泊日を集めました。問い合わせ文を書いた状態で「この内容で入力してよいか」と確認してきます。入力が終わったあとも、送信ボタンの手前でもう一度止まって確認をした上でメッセージを送信してくれました。

ここで改めて整理します、通常のChatGPTと何が違うのでしょうか。
OpenAIの整理はシンプルで、Chatは「速い会話の助けと日々の質問」のため、Workは「時間のかかる複数ステップの仕事を、完成した成果物まで進めるエージェント」です。以前あった「エージェントモード」は終了し、その役割はWorkに引き継がれています。Gmailやカレンダーとの接続だけならChatでもできます。旅の間に感じた差、Workの利点は主に3つでした。フォーム入力のような画面操作まで進められること、難しい仕事を途中で投げ出さないこと、そしてこちらがアプリを閉じてもクラウド側で作業が継続することです。

ローカルとクラウドの違いも添えておくと、自分のパソコンの中で動くタイプ(Claude Codeなど)は、基本的にパソコンを閉じると止まります。クラウドで動くタイプは向こう側のコンピュータで作業が進むので、スマートフォンを閉じても止まらず、旅先からでも続きを頼める仕組みです。

関連して、OpenAIのPeter Steinberger氏(OpenClaw作者)の今週の投稿でもクラウドで動作するエージェントに関して言及がありました。

cli was a year ago. apps maybe 6 months. now it’s services, web, cloud sessions.
(CLIは1年前。アプリはたぶん半年前。いまはサービス、Web、クラウドセッションだ)

コーディングの世界でも、DevinやCursorといった開発向けのクラウドエージェントに続いて、今週はSpaceXAI(旧xAI)のGrok Botが「向こう側に常駐するエージェント」として発表されました(ニュース欄で扱います)。
手元の画面でやり切るのではなく、作業をクラウド側に預けておく動きがトレンドになっているようです。